2020/6/16、青年期、若年成人の1型糖尿病における持続グルコースモニタリングの血糖コントロールに与える効果について調べた研究「Effect of Continuous Glucose Monitoring on Glycemic Control in Adolescents and Young Adults With Type 1 Diabetes A Randomized Clinical Trial」の結果をまとめました。

2020/6/16、青年期、若年成人の1型糖尿病における持続グルコースモニタリングの血糖コントロールに与える効果について調べた研究「Effect of Continuous Glucose Monitoring on Glycemic Control in Adolescents and Young Adults With Type 1 Diabetes A Randomized Clinical Trial」の結果をまとめました。青年期、若年成人の1型糖尿病において、血糖コントロール悪化は生涯の血糖コントロール悪化に影響を及ぼします。持続グルコースモニタリング(continuous glucose monitoring: CGM)は成人において血糖コントロールを改善することがわかっていますが、青年期、若年成人においてベネフィットがあるかどうかは十分にわかっていませんでした。青年期、若年成人の1型糖尿病において、持続グルコースモニタリングが血糖コントロールに効果があるか調べるために、2018年から2019年まで、アメリカ、14の内分泌科にて、14歳から24歳の1型糖尿病で、HbA1c 7.5から10.9の例を対象に、無作為化臨床試験を実施しました。持続グルコースモニタリング群74例、通常治療群79例は通常の血糖モニタリングを使用、無作為に割り振りました。主要転帰は開始時から26週間後までのHbA1cの変化としました。副次転帰として20項目、HbA1c関連、持続グルコースモニタリング基準、自己申告転帰等、対照群と多数の比較項目としました。153例、平均年齢17歳、女性76例(50%)、糖尿病期間9年間、142例(93%)が試験を完了しました。持続グルコースモニタリング群の68%の参加者は、6ヶ月の間、少なくとも週5日間は持続グルコースモニタリングを使用しました。平均HbA1cは、持続グルコースモニタリング群、開始時8.9、26週間後8.5%、血糖モニタリング群、開始時8.9%、26週間後8.9%で、有意差(adjusted between-group difference, -0.37% [95% CI, -0.66% to -0.08%]; P =0.01)を認めました。20項目の事前設定副次転帰において、HbA1c転帰7項目のうち3項目、持続グルコースモニタリング基準9項目のうち8項目、自己申告転帰4項目のうち1項目で有意差を認めました。持続グルコースモニタリング群においても血糖モニタリング群においても有害事象として最も頻度が高かったものは、低血糖(3 vs 2 )、高血糖またはケトーシス(1 vs 4)、糖尿病性ケトアシドーシス(3 vs 1)でした。青年期、若年成人の1型糖尿病において、26週間後、持続グルコースモニタリングは通常の血糖モニタリングと比べて、わずかではありましたが、統計学的に有意に血糖コントロールの改善を認めました。臨床的な影響を理解するためにさらなる研究が必要と論文ではまとめています。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32543683
持続グルコースモニタリングの活用で、低血糖等の有害事象を増やすことなく、血糖コントロールが有意に改善したとの報告です。同じく高齢者においても有用であったとの報告が上がっています。
2020/6/16、高齢者の1型糖尿病において持続グルコースモニタリングの有用性について調べた研究「Effect of Continuous Glucose Monitoring on Hypoglycemia in Older Adults With Type 1 Diabetes A Randomized Clinical Trial」の結果をまとめました。
https://ochanomizunaika.com/17584


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