2020/7/17、二次性高血圧の最近の発展、閉塞性睡眠時無呼吸についての記事「Recent advances in the management of secondary hypertension -obstructive sleep apnea」の要旨をまとめました。

2020/7/17、二次性高血圧の最近の発展、閉塞性睡眠時無呼吸についての記事「Recent advances in the management of secondary hypertension -obstructive sleep apnea」の要旨をまとめました。閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea: OSA)は二次性高血圧の頻度の高い原因として知られており、高血圧の治療において閉塞性睡眠時無呼吸の鑑別診断を考慮することが必要です。睡眠時中の無呼吸は一時的、反復的な低酸素を引き起こし、結果、交感神経活性を引き起こします。さらに、低酸素による血管内皮細胞障害は、弾性動脈のスティフネスに影響、最終的に血圧上昇、他にメカニズムも考えられています。結果として、閉塞性睡眠時無呼吸は夜間、早朝の血圧上昇を引き起こし、長期の重症閉塞性睡眠時無呼吸はさらに日中の高血圧を引き起こします。したがって、閉塞性睡眠時無呼吸の治療は血圧コントロールに対して、特に重症閉塞性睡眠時無呼吸において重要です。閉塞性睡眠時無呼吸の治療のために、持続陽圧呼吸(continuous positive airway pressure: CPAP)は一般的な治療選択ですが、持続陽圧呼吸不耐のケースでは代替デバイスが有用である可能性があります。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.nature.com/articles/s41440-020-0494-1
高血圧の原因として睡眠時無呼吸症候群は多いです。特に治療抵抗性高血圧、起床時、早朝の高血圧を認める例は睡眠時無呼吸症候群が隠れていることが非常に多いです。高血圧に対して二次性高血圧のスクリーニングをどの程度行うかはケースバイケースですが、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングは積極的に行って良いのではないかと考えています。詳しくは主治医とご相談ください。


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