2021/1/5、日本脳卒中学会「COVID-19による脳卒中救急医療への影響について2020年12月の現状調査に基づく声明」が公表されました。脳卒中の救急医療体制について、2020/12/14時点での分析、全国の一次脳卒中センター714施設のうち、18.3%が何らかの診療制限を行っており、13施設は救急応需停止をせざるを得ない状態との結果でした。特に新型コロナウイルスの累積感染者数の多い都市部、大阪、京都、兵庫、東京、神奈川、埼玉、北海道、沖縄、愛知、奈良にいて、通常通り脳卒中救急を応需出来ていない施設の割合が20%から50%以上になってしまっているのが現状です。詳しくは日本脳卒中学会のページをご覧ください。
https://www.jsts.gr.jp/news/pdf/20210105_covid.pdf
https://www.jsts.gr.jp
「医療崩壊」という言葉は具体的にどういう状況か、イメージが掴みにくいかも知れませんが、具体的には、新型コロナウイルス感染症で急性期病床が満床になる、満床のため病院が救急車を受け入れられない、救急車内で救急車受け入れ病院を探すも見付からないため救急車が病院搬送中で空きがなくなる、救急車を呼んでも救急車が空いていないため救急車が来れない、ということで、新型コロナかどうか関係なく、心筋梗塞、脳卒中、外傷等、新型コロナ以外の病気の救急においても、助かるはずの命が助からなくなるということが「医療崩壊」です。東京都においても2021/1/6現在、病床切迫率が90%を超えました。病床に入院出来ない救急車は受け入れ病院が見付かるまで市中で、受け入れ病院を探し続けるしかありません。救急車が埋まってしまうと、いよいよ心筋梗塞や脳卒中の救急にも支障が出て来ます。
メディカルトリビューンでも記事になっていました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0105534730/index.html
2021/1/5、日本脳卒中学会「COVID-19による脳卒中救急医療への影響について2020年12月の現状調査に基づく声明」が公表されました。