お茶の水循環器内科の2年間勤務の様子を森医師がブログにまとめてくれました。今から2年前の2016年の春、森先生は初期臨床研修の終わる頃、お茶の水循環器内科に見学に来てくれました。当院としては2014年秋の開業から一年半が経ち、現在のビルにお引っ越し作業をしているところでした。まだレントゲン室は完成しておらず、ビニールシートが掛かっていました。 森先生は2020年、赤羽に腎臓内科専門のクリニックを開業されるとのことで、2年間でどのような心境の変化があったのか、経緯をブログにまとめてくれています。
【ブログ】お茶の水循環器内科の診療が終わりました。→https://腎臓内科.com/archives/1789
なぜお茶の水循環器内科を開業したのか、なぜお茶の水循環器内科に変えたのかは以前、超長文でまとめましたので興味があればご覧ください。
【三部完結】2018/12/23(日)開催の「第2回デジタルヘルス学会学術大会」の大会長講演「なぜ今デジタルヘルスなのか?」の開催レポートをまとめました。→https://ochanomizunaika.com/9152
本当に長文なのでご注意ください。
さて、最近、私たちの周りで20代や30代で開業することは珍しくなくなって来たのですが、ひと昔前から考えると異端なことのようです。医師は20代中盤で医学部を卒業後、2年間の初期臨床研修を行い、その後は医局という大学組織に入り2-3年間の後期研修を行い専門医などの資格を取得、その後は科にもよりますが、大学院に入り、2-4年間の基礎研究等を行い医学博士の博士号を取得、この時点で30代中盤です。さらにそれで終わらずに2-3年間ほど海外留学に行き、海外留学から帰って来た後は大学病院内で講師など病院で臨床と平行して授業や研究などを行い、関連病院に派遣されたりなどしつつ指導医などの資格を取得、あっという間に30代は終わり、40代になり、開業を考える人はそこから開業資金等の準備を始め、開業資金が貯まり、いざ開業というのは40代か50代というのがひと昔前では平均的な開業医の姿ではないでしょうか。
我々世代では、20代、30代の開業というのが珍しくなくなって来ました。これには色々な要因がありますが、経験値ベースの医療からエビデンスベースドの医療に変わって行き、暗黙知や経験値の部分が可視化、体系化、標準化されて、経験値の比重が相対的に下がり、知識面では早期に習得可能に変化して来たこと、熟練や経験値が必要な外科医とは対照的に内科医の技術というのは、患者さんとのコミュニケーション技術や課題解決技術などソフト面の技術がメインであり、年代に寄らずに習得可能であること、患者さんに健康になって欲しいという想い、病気を治したい、世の中をよくしたいというビジョンは年齢に無関係に個人の想いに依存すること、などが関係しているのではないかと思います。つまり、知識、技術、想いの3つのポイントで、従来の医師のキャリアパスの常識が大きく変容して来ているのでしょう。時代が変われば容易に常識も変わるものなので、旧時代の常識が通用しなくなって来ていることも何の不思議もありません。しかし、時代が変わって常識が変わっても変わらない核となるものはいつの時代も常に存在し、困っている人を助けたい、病気を治したい、病気を予防したいという医師の心ではないでしょうか。
ちなみに、院長の五十嵐は循環器内科の専門医の資格を取っていませんし、今後も取る予定も今のところありません。それ以前に内科専門医の資格すらも何も取らないで、ラベルなしの裸一貫で患者さんと向き合うスタイルを貫いています。なぜなら、循環器の診療において大事なのは悪戯にラベルを集めることではなく、必要な知識、技術、想いで患者さんと向き合うことであると考えるからです。お茶の水循環器内科は、心筋梗塞を減らしたい、心不全を予防したい、という一心だけでスタッフ一同診療しています。ブランドが好きな方はブランド病院に行けば良いですし、お茶の水にはブランド病院がいっぱいありますから、そこと同じことをやっても仕方がないと思っています。銀座の高級レストランではなく、神田の大衆食堂の頑固おやじになりたい、全国チェーンのコンビニエンスストアではなく、神保町の裏路地スナックの名物ママでありたい。今後ともお茶の水循環器内科をよろしくお願いいたします。
【重要】来院前にご確認ください。
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。対象は狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。一般的な内科診療は行っていませんので予めご了承ください。都内の医療機関探しは東京都医療機関案内サービスひまわりをご活用ください。
東京都医療機関案内サービスひまわり:03-5272-0303
→https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop
【お茶の水循環器内科】
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関になりました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。心筋梗塞と脳卒中を防ぐこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐
【具体的な診療範囲】
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全の管理
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他)
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(心房細動、房室ブロック、上室期外収縮、心室期外収縮、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、アブレーション治療適応の評価、アブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈解離後の管理
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン管理、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、腎硬化症の管理、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。受付または主治医までお気軽にご相談ください。