2020/1/28(火)、2型糖尿病に対するSGLT2阻害薬の心血管疾患予防効果についてのシステマティックレビュー「Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibition for the Prevention of Cardiovascular Events in Patients With Type 2 Diabetes Mellitus: A Systematic Review and Meta-Analysis」の結果をまとめました。

2020/1/28(火)、2型糖尿病に対するSGLT2阻害薬の心血管疾患予防効果についてのシステマティックレビュー「Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibition for the Prevention of Cardiovascular Events in Patients With Type 2 Diabetes Mellitus: A Systematic Review and Meta-Analysis」の結果をまとめました。SGLT2阻害薬(Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibitor)は、いくつかの研究で、心血管疾患に対して予防的に作用することが報告されています。今回、3つのSGLT2阻害薬、4つの大規模臨床試験、CANVAS(カナグリフロジン)、CREDENCE(カナグリフロジン)、EMPA-REG OUTCOME(エンパグリフロジン)、DECLARE-TIMI 58(ダパグリフロジン)、合計3万8723例のメタ解析を行いました。結果、主要心血管イベント3828例、SGLT2阻害薬は12%有意に減少(HR 0.88 95%CI 0.82–0.94 P<0.001)を認めました。心血管死リスク17%減少(HR 0.83 95%CI 0.75-0.92 P<0.001)、心筋梗塞12%減少(HR 0.88 95%CI 0.80-0.97 P=0.01)、心不全入院32%減少(HR 068 95%CI 0.60-0.76 P<0.001)、全死亡15%減少(HR 0.85 95%CI 0.79-0.92 P<0.001)を認めました。脳卒中リスク(HR 0.96 95%CI 0.86-1.09)は有意差を認めませんでしたが、サブグループ解析によると腎機能低下したグループでは脳卒中25%減少(HR 0.75 95%CI 0.59-0.96)を認めました。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.119.014908
3つのSGLT2阻害薬、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、ダパグリフロジンにおいて、心血管死、心筋梗塞、心不全入院、全死亡、全てにおいて一貫して予防効果があることが明らかになりました。心血管疾患予防のために積極的に使って行きたいですね。他のSGLT2阻害薬はデータがありません。

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