2020/1/27(月)、ハーブの減量効果について検証した系統解析「Effectiveness of herbal medicines for weight loss: A systematic review and meta‐analysis of randomized controlled trials」の結果をまとめました。

2020/1/27(月)、ハーブの減量効果について検証した系統解析「Effectiveness of herbal medicines for weight loss: A systematic review and meta‐analysis of randomized controlled trials」の結果をまとめました。減量を補助するという補完医療(complementary medicines)の有効性と安全性についてのエビデンスのアップデートとして、減量のためのハーブ(herbal medicines)の系統解析、メタ解析を実施しました。4つの電子データベース、Medline、Embase、CINAHL、Web of Scienceで、2018年8月まで検索しました。成人の体重過多または肥満を対象とした54本の無作為化プラセボ対照試験が見つかりました。ハーブについてメタ解析は4本でした。体重変化2.5kg以上を臨床的有意差と定義しました。結果、1本、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)のみがプラセボと比較して統計学的に有意な体重減少を認めましたが、臨床的有意差には至っていませんでした。チャノキ(Camellia sinensis)、ガルシニア(Garcinia cambogia)は効果を認めませんでした。臨床的に有意差には至りませんでしたが、統計学的に有意差を認めたのは、チャノキ、インゲンマメ、シナマオウ(Ephedra sinica)を含んだ配合物でした。ハーブの無作為化比較対照試験は3つのうち、プラセボと比較して統計学的にも臨床的にも有意な体重減少を認めたものは、アフリカマンゴー(Irvingia gabonensis)、シッサスクアドラングラリス(Cissus quadrangularis)、スファランサスインディクス(Sphaeranthus indicus)とマンゴスチン(Garcinia mangostana)との組み合わせでしたが、少数例の研究であり、全体的に質の低い研究方法であり、ハーブ介入の報告の質も低く、慎重に解釈すべきです。安全性に関するほとんどの研究は、12週間以内の短期間の摂取の研究でした。もしさらなる研究を行うのあれば、研究規模、投与量、投与期間、安全上限などを設定する必要があります。現時点では、今までの研究結果からは体重減少のために特定のハーブを推奨するだけの十分なエビデンスはありませんでした。
詳しくは論文をご覧ください。
https://dom-pubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dom.13973
減量に良いハーブがあるかどうかメタ解析で調べたところ、エビデンスが不足していましたという報告でした。まあそうですよねという結果でした。運動しましょう。


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