2019/11/27(水)、高尿酸血症が飲酒状態とは無関係に高血圧症発症リスクの予測因子になるか調べた研究「Hyperuricemia predicts the risk for developing hypertension independent of alcohol drinking status in men and women: the Saku study」の結果をまとめました。
高尿酸血症(Hyperuricemia)は高血圧のリスク因子であると報告されていますが、アルコール摂取の影響を受けます。アルコール摂取の影響を排除した後も高尿酸血症が高血圧のリスク因子として残るかどうかを調べました。2008年から2009年まで、長野県の佐久総合病院にて健診を受けて高血圧なし7848例、男性4247例、女性3601例、年齢30-74歳を対象に、高尿酸血症は、尿酸低下薬投与なし、痛風非発作時の尿酸値、男性7.0mg/dl以上、女性6.0mg/dl以上と定義しました。高血圧の発症は、血圧140/90mmHg以上または降圧薬治療の開始と定義しました。高尿酸血症の高血圧発症へ与える影響を、アルコール摂取の分類によって調整、多変量調整ハザード比をCox比例ハザードモデルによって算出しました。中央値4.0年の追跡、高血圧の発症1679例を認めました。アルコール摂取調整後、高血圧発症に対して高尿酸血症のハザード比は、男性1.37(95%CI 1.19-1.58)、女性1.54(95%CI 1.14-2.06)でした。アルコール摂取なし群においても、高尿酸血症あり群は高尿酸血症なしと比べてハザード比、男性1.29(0.94–1.78)、女性1.57(1.11–2.22)でした。ベースラインの血圧120/80未満においては、ハザード比1.88(1.27–2.86)でした。高尿酸血症と性別(P = 0.534)、飲酒と性別(P = 0.713)は有意な関係を認めませんでした。結論として、高尿酸血症はアルコール摂取とは独立して高血圧発症のリスクの予測因子であることがわかりました。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.nature.com/articles/s41440-019-0361-0
高尿酸血症はアルコール摂取とは無関係に高血圧発症のリスク因子であるという報告です。佐久総合病院は長野県の佐久市にあるプライマリケアの有名な病院です。英語表記はSaku Central Hospitalとのことです。
2019/11/27(水)、高尿酸血症が飲酒状態とは無関係に高血圧症発症リスクの予測因子になるか調べた研究「Hyperuricemia predicts the risk for developing hypertension independent of alcohol drinking status in men and women: the Saku study」の結果をまとめました。