2020/11/20、アメリカ心臓協会・アメリカ心臓学会合同委員会による肥大型心筋症の診断と治療のガイドライン2020年度版「2020 AHA/ACC Guideline for the Diagnosis and Treatment of Patients With Hypertrophic Cardiomyopathy: Executive Summary: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Joint Committee on Clinical Practice Guidelines」の要旨をまとめました。

2020/11/20、アメリカ心臓協会・アメリカ心臓学会合同委員会による肥大型心筋症の診断と治療のガイドライン2020年度版「2020 AHA/ACC Guideline for the Diagnosis and Treatment of Patients With Hypertrophic Cardiomyopathy: Executive Summary: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Joint Committee on Clinical Practice Guidelines」の要旨をまとめました。肥大型心筋症の臨床ガイドラインの概要は、成人および小児の肥大型心筋症の診断、管理における推奨、アルゴリズムを提示、実践のための記載をまとめました。2010年から2020年まで、論文、研究、PubMed、EMBASE、Cochrane Collaboration、Agency for Healthcare Research and Quality reports、その他のデータベースから英語にて公開、包括的文献検索を実施しました。早期肥大型心筋症ガイドラインの推奨の多くは、新しいエビデンスへ、より良い理解へアップデートしました。ガイドライン全体から要約では、診断ワークアップ、遺伝的、家族スクリーニング、リスク層別化アプローチ、生活習慣修正、外科的、カテーテル介入、薬物療法、ガイドライン指示、治療法についてまとめました。ガイドライン指示治療法、他の推奨薬物療法レジメン、添付文書に基づいた薬物相互作用、禁忌に従うように助言しました。詳しくは下記ページをご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33215938
メディカルトリビューンでも記事になっていました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2020/1130533736
肥大型心筋症の診療においては、まずは疑いの段階であることが多いので、確定診断の有無の評価、重症度、型の評価、心不全、不整脈のスクリーニング、致死的不整脈のリスク評価と埋込み型除細動器の適応の評価、遺伝的スクリーニングをどこまで行うか、明確なエビデンスが限られる中で薬物療法をいつどのように導入するか等、経過観察の判断となった場合にフォローアップは次にいつ行うか、議論すべき事項が尽きません。心筋への負荷因子、併存疾患等があれば個別に治療介入、心筋への負荷軽減を期待してβ遮断薬、αβ遮断薬、Ca拮抗薬等を導入していく場合が多いです。疾病特異的治療薬としては特異的心筋ミオシン阻害薬が開発中です。今回のガイドラインでは医師患者ともに治療理解、意思決定プロセスについての重要性が強調されています。詳しくは主治医までご相談ください。


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