2020/12/15、肉の摂取と全死亡、主要原因死亡の関係について調べた日本の研究「Association between meat intake and mortality due to all-cause and major causes of death in a Japanese population」の要旨をまとめました。

2020/12/15、肉の摂取と全死亡、主要原因死亡の関係について調べた日本の研究「Association between meat intake and mortality due to all-cause and major causes of death in a Japanese population」の要旨をまとめました。日本、住民コホート研究にて肉の摂取と全死亡、主要原因死亡との関係を評価しました。日本人87507例、45歳から74歳、5年ごとの追跡研究、平均14.0年間追跡しました。Cox比例モデルにて、肉の摂取と死亡リスクの関係を評価しました。肉の総摂取が多いことは男性において、肉の摂取が最も少ない四分位範囲と比べて、全死亡リスク高値と関連(Q4: HR,1.18; 95%CIs, 1.06-1.31)を認めました。肉の総摂取が多いことは女性において脳卒中死亡リスク低値と関連(Q2: HR, 0.70; 95%CIs, 0.51-0.94, Q3: HR, 0.68; 95%CIs, 0.50-0.95, Q4: HR, 0.66; 95%CIs, 0.44-0.99)を認めました。赤肉の摂取が多いことは男性において全死亡(Q4: HR, 1.13; 95%CIs, 1.02-1.26)、心疾患死亡(Q4: HR, 1.51; 95%CIs, 1.11-2.06)と関連を認めましたが、女性においては認めませんでした。鶏肉の摂取が多いことは男性においてがん死亡と負の関係を認めました。肉の総摂取、赤肉の摂取が多いことは男性において全死亡、心疾患死亡の増加と関連を認めましたが、女性においては肉の総摂取は脳卒中死亡リスクの低下と関連を認めました。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33320898
国立がん研究センターの研究です。図示すると以下の通りです。

男性において、鶏肉はがん死亡の低下、肉類全体、赤肉は心疾患死亡の増加、女性において、肉類全体、赤肉は脳血管疾患死亡の減少と、それぞれ有意に関連を認めました。男女、肉の種類で違いがあるのは興味深いですね。メディカルトリビューンでも記事になっていました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0114534784/

PAGETOP