2021/1/16-2/14、オンラインで開催中の「第8回12誘導心電図伝送を考える会」にて救急隊による12誘導心電図伝送の30日転帰改善に与える有用性が発表されました。

2021/1/16-2/14、オンラインで開催中の「第8回12誘導心電図伝送を考える会」にて救急隊による12誘導心電図伝送の30日転帰改善に与える有用性が発表されました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0203535128/index.html
日本、上尾中央総合病院心臓血管センター循環器内科、2020年4月から12月、12誘導心電図伝送541例、男性340例、女性184例、年齢中央値74歳、プライマリ経皮的冠動脈形成術前に心電図伝送あり群73例、心電図伝送なし群159例、救急外来到着後経皮的冠動脈形成術開始までの時間(Door to balloon time: DTBT)、30日間死亡率を比較しました。結果、30日間死亡率は心電図伝送あり群6.8%、心電図伝送なし群16.9%、救急外来到着後カテーテル室入室までの時間は心電図伝送あり群30分、心電図伝送なし群38分、救急外来到着後経皮的冠動脈形成術開始までの時間は心電図伝送あり群66分、心電図伝送なし群72分、いずれも心電図伝送あり群で短縮していました。詳しくはメディカルトリビューンの記事、12誘導心電図伝送を考える会のページをご覧ください。
http://www.prehospitalecg.umin.jp
救急外来では到着前に本物の急性冠症候群っぽいのかそうではないのかわかったほうが良いのは言うまでもありません。今回、カテーテル室入室までの時間が8分間、治療開始までの時間が6分間短縮、30日間死亡率が16.9%と6.8%と改善を認めたとの報告です。たった6分間の治療開始の差で10.1%もの死亡率の差が生まれるとは驚きですが、心電図伝送の有用性を示唆する報告です。12誘導心電図伝送はぜひとも日本全国に普及させたほうが良いですね。

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