2021/4/27、禁煙後の体重増加と主要慢性疾患、死亡率リスクの関係について調べた研究「Weight Gain After Smoking Cessation and Risk of Major Chronic Diseases and Mortality」の結果が発表されました。16663例、男性8082例、女性8581例、平均年齢43.7歳、禁煙は喫煙継続と比べて、体重増加(mean difference [MD], 3.14 kg; 95% CI, 1.39-4.87) and BMI (MD, 0.82; 95% CI, 0.21-1.44)を認めました。喫煙継続と比べて、死亡ハザード比は禁煙後体重減少群0.50(95% CI, 0.36-0.68)、禁煙後体重変化なし群0.79(95% CI, 0.51-0.98)、禁煙後0.1から5.0kgの体重増加群0.33(95% CI, 0.21-0.51)、禁煙後5.1から10kgの体重増加群0.24(95% CI, 0.11-0.53)、禁煙後10kg以上の体重増加群0.36(95% CI, 0.16-0.82)でした。死亡ハザード比は、禁煙後BMI減少群0.61(95% CI, 0.45-0.83)、禁煙後BMI変化なし群0.86(95% CI, 0.51-1.44)、禁煙後BMI 2未満の増加群0.32(95% CI, 0.21-0.50)、禁煙後BMI 2以上の増加群0.26(95% CI, 0.16-0.45)でした。 コホート研究の結果、禁煙はその後の体重増加につながることもありますが、しかしながら、体重増加は慢性疾患の上昇、禁煙の死亡率の有益性の減衰には関連を認めませんでした。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2779121
禁煙後の体重増加を懸念される方がしばしばいますが、禁煙後の体重増加の平均は3.14kg、BMI 0.82程度であったという結果でした。また、禁煙後は全ての体重変化においても死亡ハザード比は減少しており、禁煙後10kg以上の体重増加があったとしても、死亡ハザード比は64%減少していたとの報告です。禁煙後の体重増加を心配することよりも喫煙を続けることのほうの有害性のほうが圧倒的であるという結果です。日経メディカルでも記事になっていました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/202105/570297.html
2021/4/27、禁煙後の体重増加と主要慢性疾患、死亡率リスクの関係について調べた研究「Weight Gain After Smoking Cessation and Risk of Major Chronic Diseases and Mortality」の結果が発表されました。