2018/7/18(水)、受動喫煙防止法が成立しました。

2018/7/18(水)、受動喫煙防止法が成立しました。通称、受動喫煙法案、正確には「健康増進法の一部を改正する法律案」は、2018/7/13(金)参議院厚生労働委員会にて可決、本日2018/7/18(水)参議院本会議で可決、参議院は先月2018/6/18にすでに通過しているので、本日2018/7/18(水)、受動喫煙防止法が成立しました。法律の詳しい内容は厚生労働省のページをご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html

日本の受動喫煙対策は遅れていると言われて何年も経ちますが、改正の趣旨としては「望まない受動喫煙の防止」ということで、喫煙者に対して禁煙の害を減らすというよりは、非喫煙者の健康を守るためを趣旨とした法改正であると言えます。オリンピックに向けて2020年4月に完全施行、また罰則付きということで、大きな前進ではあると思います。今回感じたことは、医師は喫煙が害があり、禁煙すべきであるという主張は何年も前から主張しているのですが、医学的に喫煙が害があるということがわかってから、受動喫煙防止法成立するまで、何年掛かったことでしょうか。健康政策において民主主義というシステムがいかにシステム破綻しているか、国会議員や都議会議員も含めてニコチンという薬物がいかに人間の思考や心理に歪みを及ぼすか、薬物依存の怖さがよくわかる事例でした。多くの喫煙者が自分の喫煙行動を自己正当化する言動を取り繕いますが、それくらい強い依存症の症状なのだと医師は冷静に解釈しています。いずれにせよ、望まない受動喫煙から非喫煙者を守ることは良いことです。病気などなければないほど良いのです。予防可能な病気をなくすことが公衆衛生の基本です。少なくとも「望まない受動喫煙」による、非喫煙者の健康被害は全力で防がなくてはなりません。喫煙または受動喫煙による健康被害に苦しむ方が日本から一人もいなくなりますように、一医師として願っています。理想にはまだまだ遠いですが、本日の受動喫煙防止法の成立は、一歩大きな前進です。

【お茶の水循環器内科になりました】
お茶の水循環器内科院長の五十嵐健祐と申します。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、医療法人化に伴い、循環器専門の医療機関として生まれ変わりました。我々の使命は「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」です。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、血管を守ることで予防が可能です。血管を守るとは、具体的に、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続をすることです。そのためには、夜間も土日でも通院しやすいように、夜間も土日も診療をオープンにし、循環器疾患の一次予防、二次予防のために診療を行っています。
ミッション→https://ochanomizunaika.com/mission
しかしながら、我々の理念とは無関係に、ただ夜も空いていて便利だから、ただ土日もやっているからという理由だけで患者さんが殺到し過ぎてしまい、2018年冬、診療体制の継続が困難な事態に陥ってしまいました。2018年春、ゼロベースで、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもとに全ての診療体制の見直しを行い、2018年春には医療法人化に伴い、「お茶の水循環器内科」として循環器専門の医療機関に生まれ変わりました。今後とも夜間も土日も診療をオープンにし、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続、循環器疾患の一次予防、二次予防のために診療を行っています。心筋梗塞と脳卒中を防ぎ、「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」、これが我々の使命です。詳しくは上記ページに医療法人社団お茶会のミッションをまとめましたのでご覧ください。新しく生まれ変わったお茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
2018年4月1日、お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【具体的な診療範囲】

当院は循環器専門の医療機関です。循環器とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、抗血小板療法、抗凝固療法、心房細動を始めとする不整脈、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病、慢性心不全などの循環器疾患です。循環器の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法
・慢性心不全の管理
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・人工弁置換術後の管理、抗凝固療法
・心筋症(拡張型心筋症、肥大型心筋症、他)
・不整脈(上室期外収縮、心室期外収縮、房室ブロック、心房細動、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理、二次予防、再発予防
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・糖尿病、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病
・睡眠時無呼吸症候群
・その他、健診の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器です。脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、脳卒中は脳神経内科や脳神経外科が診ることも多いですが、どちらも血管の故障の予防という意味では一次予防、二次予防としてやるべきことは循環器と共通です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病も循環器病のリスク因子という点で循環器の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器の仕事です。

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