日本糖尿病協会監修の糖尿病合併症リスク啓発サイト「どうなる?どうする?糖尿病」がオープンしました。
日本糖尿病協会監修の糖尿病合併症リスク啓発サイト「どうなる?どうする?糖尿病」がオープンしました。糖尿病をなぜ治療しなければならないか、糖尿病はなぜ症状がなくても治療を続けなくてはならないか、糖尿病治療の目的を意外に理解されていないことが少なくありません。糖尿病の治療の目的は糖尿病合併症を防ぐことです。具体的には、血糖が高い状態が続くと、全身の血管を傷つけて動脈硬化を引き起こします。眼の血管、腎臓の血管、手足などの細い血管が傷いて血流障害を起こすと、視力低下や失明の原因になる糖尿病性網膜症、慢性腎臓病から透析の原因になる糖尿病性腎症、下肢壊死や下肢切断の原因となる糖尿病性神経障害、さらに、心臓や脳の太い血管が詰まると、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。いずれも、糖尿病合併症を起こしてしまった後に元の状態に戻す方法が限られているため、予防が第一です。これが糖尿病は症状がなくても治療を続けなくてはならない理由です。食事療法、運動療法、薬物療法によって、血糖を良好にコントロールすることによって糖尿病合併症は防ぐことが出来ます。糖尿病合併症を防ぐために、糖尿病治療の目的を理解し、主体性を持って糖尿病治療を継続出来るよう、どうぞご覧ください。
→https://www.dounaru-dm.jp
→https://www.nittokyo.or.jp/modules/information/index.php?content_id=71
サイト運営は、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社、日本イーライリリー株式会社です。イーライリリーは世界で初めてインスリン製剤を開発し、現在もインスリン製剤に力を入れている製薬会社です。このようなサイトを製薬企業が作ると製薬企業や病院や陰謀論だと言う人がたまに出ますが、もし仮に適切な糖尿病治療の早期介入、血糖コントロール改善が実践されれば、インスリン製剤が必要な人は減る訳で、製薬会社としてはインスリン製剤が必要な人が増えたほうが儲かる訳で、陰謀論とは真逆です。病院も同じで、糖尿病がどんどん悪化して糖尿病合併症を引き起こしたほうが高度医療が必要な人は増えるので病院は儲かります。でも、糖尿病合併症で苦しむ人をたくさん診てきた多くの医師は、糖尿病合併症を防いだほうがいいだろうと、糖尿病合併症にならないほうがいいだろうと、本心で考えているのです。病気は少なければ少ないほど良いのです。長くなりそうなので、この辺で。外来ではなかなか時間に限界があるのですが、糖尿病治療の目的をしっかりと共有出来るように心掛けています。
お茶の水循環器内科院長の五十嵐健祐と申します。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、医療法人化に伴い、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関に生まれ変わりました。
我々の使命は「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」です。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、血管を守ることで予防が可能です。血管を守るとは、具体的に、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続をすることです。そのために、循環器専門の医療機関として特化し、夜間も土日も診療をオープンにし、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続、循環器疾患の一次予防、二次予防のために診療を行っています。心筋梗塞と脳卒中を防ぎ、「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」、これが我々の使命です。新しく生まれ変わったお茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
2018年4月1日、お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐
【具体的な診療範囲】
当院は循環器専門の医療機関です。循環器とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、抗血小板療法、抗凝固療法、心房細動を始めとする不整脈、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病、慢性心不全などの循環器疾患です。循環器の診療範囲を具体的にまとめました。
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・不整脈(上室期外収縮、心室期外収縮、房室ブロック、心房細動、他)
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理、二次予防、再発予防
・その他、健診の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器です。脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、脳卒中は脳神経内科や脳神経外科が診ることも多いですが、どちらも血管の故障の予防という意味では一次予防、二次予防としてやるべきことは循環器と共通です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病も循環器病のリスク因子という点で循環器の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器の仕事です。