「循環器内科.com」に「電気生理学的検査」についてまとめました。

「循環器内科.com」に「電気生理学的検査」についてまとめました。
電気生理学的検査→http://循環器内科.com/eps


【電気生理学的検査とは】

電気生理学的検査(Electrophysiological study: EPS)とは、カテーテルを用いて心臓の電気活動を詳しく調べる検査です。入院が必要な検査ですが、普段の体表からの心電図検査、ホルター心電図ではわからない心臓内の電気活動を調べる不整脈の最も詳しく検査です。不整脈の機序を明らかにすること、カテーテルアブレーションの治療計画、不整脈の誘発、致死的不整脈の評価、治療方針決定、薬物治療の薬効性判定、などがわかります。不整脈の原因部位が特定出来れば、通常そのままカテーテルアブレーション治療へ進みます。詳しくは国立循環器病研究センターまたは慶應義塾大学病院のページをご覧ください。

「電気生理学的検査・カテーテルアブレーション」→http://www.ncvc.go.jp/hospital/section/cvm/arrhythmia/d1.html

「心臓電気生理学的検査(Electrophysiological study:EPS)」→http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000434.html

【電気生理学的検査でわかること】

不整脈の機序はいくつか特定されています。具体的には、

・異所性自動中枢(Ectopic focus)

・撃発活動(Triggered activity)

・旋回(Reentry)

リエントリーには、解剖学的に旋回路が特定されているマクロリエントリ(macro reentry)、解剖学的に微小な旋回路マイクロリエントリー(micro reentry)、解剖学的旋回路ではなく旋回路が一定でない機能的リエントリー(random reentry)などがあります。電気生理学的検査では主に、不整脈の機序を特定し、リエントリー回路のうちアブレーション治療にてターゲットとする狭部(isthmus)の特定します。心房細動、発作性上室頻拍、WPW症候群のように、アブレーションのターゲットがほぼ特定されているものから、陳旧性心筋梗塞、上室期外収縮、心室期外収縮、心室頻拍のように個々にアブレーションのターゲットを探していく必要のあるものまで幅広くあります。詳しくは「臨床心臓電気生理検査に関するガイドライン」をご覧ください。

「臨床心臓電気生理検査に関するガイドライン(2011年改訂版)」→http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_ogawas_h.pdf

【電気生理学的検査の適応】

電気生理学的検査の適応について「不整脈の非薬物療法ガイドライン」に目安が記載されています。

「不整脈の非薬物治療ガイドライン」では、ACC/AHAガイドラインに基づき、推奨度を以下の4つに分類されています。

(1)クラスⅠ:有益であるという根拠があり,適応であることが一般に同意されている

(2)クラスⅡa:有益であるという意見が多いもの

(3)クラスⅡb:有益であるという意見が少ないもの

(4)クラスⅢ:有益でないまたは有害であり,適応でないことで意見が一致している

「不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)」→http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_okumura_h.pdf

以下、各論です。

徐脈性不整脈

◆診断を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:

1.失神,めまい等の症状と徐脈との因果関係が不明な場合

2.失神,めまいを有し,原因として徐脈が疑われる場合

ClassⅡa:

1.ペースメーカの適応のある洞機能不全または房室ブロックで,洞結節機能や房室伝導障害の評価が必要な場合

2.症状のないMobitzⅡ型第2度房室ブロック,第3度房室ブロックおよび2枝または3枝ブロックでブロック部位の同定および洞結節機能評価が必要な場合

ClassⅡb:

1.症状のない慢性2枝ブロック

ClassⅢ:

1.症状のない洞徐脈, 第1度房室ブロック,Wenckebach型第2度房室ブロック

◆薬効評価を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:なし

ClassⅡa:

1.洞機能不全で徐脈が内因性か自律神経機能不全かあるいは薬剤によるかの判定が必要な場合

2.徐脈頻脈症候群で頻脈に対する必要不可欠な薬剤により徐脈の悪化を来たす場合

3.無症状の洞機能不全症例で洞機能不全を増悪させるおそれのある薬剤の投与が必要な場合

4.無症状の房室ブロック,心室内伝導障害例で伝導障害を増悪させるおそれのある薬剤の投与が必要な場合

◆ペーシング治療の有効性確認を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:

1.神経調節性失神,閉塞性肥大型心筋症におけるペーシング治療の有効性を一時的ペーシングによって確認する場合

ClassⅡa:

1.徐脈性心房細動に対するペーシング治療の有効性を一時的ペーシングによって評価し,ペースメーカ植込みの適応を決定する場合

2.心不全症例における両室ペーシング(心臓再同期療法,CRT)の有効性を一時的ペーシングによって確認する場合

頻脈性不整脈

◆診断を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:

1.症状のあるnarrow QRS頻拍

2.wide QRS頻拍

3.失神,めまいを伴う動悸発作を有するWPW症候群

4.失神,めまいを有し,原因として頻拍が疑われる場合

ClassⅡa:

1.動悸発作の原因として頻脈性不整脈が疑われるが,心電図等により確認できない場合

2.症状のないnarrow QRS頻拍

◆治療効果判定を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:なし

ClassⅡa:

1.持続性単形性心室頻拍に対する薬効および催不整脈作用の評価

2.心室頻拍に対するカテーテルアブレーション後の慢性期評価が必要な場合

ClassⅡb:

1.房室結節リエントリー性頻拍または房室回帰頻拍の薬効判定

2.洞結節リエントリー性頻拍,心房頻拍,心房粗動の薬効判定

3.上室性頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション後の慢性期評価が必要な場合

◆リスク評価を目的とした心臓電気生理検査

ClassⅠ:

1.心停止蘇生例

2.原因不明の失神発作または左室機能低下を有する器質的心疾患に伴う非持続性心室頻拍

3.症状のないWPW症候群で,突然死の家族歴があるか,危険度の高い職業に従事している場合

ClassⅡa:

1.非持続性心室頻拍あるいは心室期外収縮頻発例で,器質的心疾患を有し,加算平均心電図にて心室遅延電位が陽性の場合

2.失神の既往あるいは突然死の家族歴のあるBrugada症候群

ClassⅡb:

1.非持続性心室頻拍で,心機能低下を伴わない器質的心疾患を有する場合

2.心室期外収縮頻発あるいは非持続性心室頻拍で,加算平均心電図にて心室遅延電位が陽性で,器質
的心疾患を認めない場合

3.失神,めまいを伴う動悸発作の既往あるいは家族歴のあるQT延長症候群

その他、電気生理学的検査の適応については、「不整脈の非薬物療法ガイドライン」をご覧ください。

「不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)」→http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_okumura_h.pdf

「臨床心臓電気生理検査に関するガイドライン(2011年改訂版)」→http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_ogawas_h.pdf

【電気生理学的検査が必要な場合】

電気生理学的検査が必要な場合は専門の病院へ紹介します。二泊三日の入院が必要な検査です。詳しくは心臓血管研究所付属病院のページをご覧ください。

https://www.cvi.or.jp/kensa/shinzoudenki.html

【重要】来院前にご確認ください。
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。対象は狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。一般的な内科診療は行っていませんので予めご了承ください。都内の医療機関探しは東京都医療機関案内サービスひまわりをご活用ください。
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【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関になりました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。心筋梗塞と脳卒中を防ぐこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全の管理
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他) 
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(心房細動、房室ブロック、上室期外収縮、心室期外収縮、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、アブレーション治療適応の評価、アブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈解離後の管理 
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン管理、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、腎硬化症の管理、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。受付または主治医までお気軽にご相談ください。

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