抗TNF-α抗体ゴリムマブの発症早期1型糖尿病に対する効果について第2a相二重盲検プラセボ対照試験を実施しました。1型糖尿病の確定診断、6-21歳84例を対象に、ゴリムマブ群56例、プラセボ群28例、52週間追跡、主要評価項目は、52週間後の混合食負荷試験下の4時間Cペプチド曲線下面積(AUC)としました。
4時間間CペプチドAUCは、ゴリムマブ群0.64pmol/mL、プラセボ群0.43pmol/mL、有意差(P<0.001)を認めました。ベースラインからの4時間CペプチドAUC減少率5%以下の割合は、ゴリムマブ群41.1%、プラセボ群10.7でした。52週後のHbA1c値は両群とも良好でしたが、1日の必要インスリン量の変化はプラセボ群で有意に高値でした。詳しくは日経メディカル(要会員登録)の記事をご覧ください。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t353/202006/566038.html
1型糖尿病は自己免疫的機序が想定されていますが、今回、抗TNF-α抗体の投与によって進行を緩やかにすることが出来る可能性があることがわかりました。抗TNF-α抗体ゴリムマブはもともと、現在、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎等に使われている薬です。すごい発見ですね。
2020/6/12-6/18、第80回アメリカ糖尿病学会学術集会にて、抗TNF-α抗体ゴリムマブの若年発症1型糖尿病に対する効果が発表されました。