2020/6/2、2型糖尿病における血糖コントロールとCOVID-19の転帰との関係を調べた研究「Association of Blood Glucose Control and Outcomes in Patients with COVID-19 and Pre-existing Type 2 Diabetes」の要旨をまとめました。

2020/6/2、2型糖尿病における血糖コントロールとCOVID-19の転帰との関係を調べた研究「Association of Blood Glucose Control and Outcomes in Patients with COVID-19 and Pre-existing Type 2 Diabetes」の要旨をまとめました。2型糖尿病はCOVID-19の併存疾患として頻度が高いですが、2型糖尿病における血糖コントロール、医学的介入、COVID-19の死亡率との関係は十分にわかっていませんでした。中国、湖北省、COVID-19、7337例、2型糖尿病と以前に診断されている952例を含む、多施設後ろ向き研究を実施しました。結果、2型糖尿病は、非糖尿病と比べて、医学的介入の必要性が多く、有意に高い死亡率(7.8% versus 2.7%; adjusted hazard ratio [HR], 1.49)、多臓器障害を多く認めました。さらに、血糖コントロール良好(血糖変動が3.9 to 10.0 mmol/Lの範囲)であることは、血糖コントロール不良(血糖変動が10.0 mmol/L超)と比べて、入院中の死亡率は有意に低率(adjusted HR, 0.14)を認めました。COVID-19において、以前に2型糖尿病と診断を受けている例において、血糖コントロールを改善する臨床的エビデンスになると論文ではまとめています。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32369736
COVID-19と糖尿病との関係において、血糖コントロールが良好のほうが死亡率が低いという報告です。血糖変動幅が180mg/dLを超えると予後不良に関連、死亡率49%増加との結果です。血糖変動幅が180mg/dLとはなかなかのコントロール不良の状態です。治療継続を放置しないようにしましょう。


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