2020/6/1、日本高血圧学会による減塩促進のための東京宣言「JSH Statement: Tokyo declaration promoting salt reduction by the Japanese Society of Hypertension—the JSH Tokyo declaration」の要旨をまとめました。日本における高血圧患者数は4300万人と推計されています。日本高血圧学会の高血圧診療ガイドライン2019((JSH2019)では、収縮期血圧130-139mmHg、拡張期血圧80-89mmHgを「血圧上昇」(elevated blood pressure)と定義しています。高血圧診療ガイドライン2019ではまた血圧管理目標値をより低い値に改訂しました。生活習慣の改善は、降圧薬の使用の有無に関わらず、高血圧の管理として重要です。生活習慣改善において、減塩は最も重要で、特に日本人は有意に塩分の摂取が多いです。2018年の全国国民栄養調査(National Health and Nutrition Survey)によると、1日の塩分摂取量は男性11.0g、女性9.3gと報告されています。高血圧診療ガイドライン2019では、高血圧患者の推奨塩分摂取量として1日6g未満を目標としており、目標達成のための取り組みが必要です。日本高血圧学会では、第42学術大会において、「減塩推進東京宣言」を策定、発表しました。下記の6項目、1日の塩分摂取量を6g未満を達成するために、アクションプランを策定しました。
1、塩分過剰摂取の有害性、減塩の重要性の市民教育
2、個人または集団の塩分摂取量を評価の推奨、適切な減塩方法の提供
3、学校教育の一貫として子供への減塩促進
4、テイクアウト、社員食堂、学校給食等における減塩促進
5、減塩食品を開発のための食品メーカーの動機付け
6、減塩促進の取り組みのための自治体の動機付け
詳しくは下記論文をご覧ください。
https://www.nature.com/articles/s41440-020-0479-0
「減塩推進東京宣言」に関してさらに詳しくは日本高血圧学会のページをご覧ください。
https://www.jpnsh.jp/declaration_tokyo2019.html
減塩目標値達成のために地道な努力をしていくしかないですね。
2020/6/1、日本高血圧学会による減塩促進のための東京宣言「JSH Statement: Tokyo declaration promoting salt reduction by the Japanese Society of Hypertension—the JSH Tokyo declaration」の要旨をまとめました。