熱中症や脱水症に関して医療機関受診の判断に迷う際には東京消防庁救急相談センター「#7119」をご活用ください。
日本救急医学から「熱中症予防に関する緊急提言」が発表されました。
→http://www.jaam.jp/index.htm
→http://www.jaam.jp/html/info/2018/pdf/info-20180720.pdf
今年の夏は歴史的な猛暑で、熱中症や脱水症に注意が必要です。例年であれば、涼しいところに避難してまずは安静にしてこまめな水分塩分摂取を心掛けてください、で済ませていたところなんですが、今年は死亡事例も出ていることから、熱中症や脱水症に関して医療機関受診の判断に迷う際には東京消防庁救急相談センター「#7119」をご活用ください。
・東京都医療機関案内サービスひまわり「03-5272-0303」→https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop
また、東京都で対応可能な医療機関探しは、東京都医療機関案内サービスひまわりをご活用ください。
なぜか理由を少し詳しく説明すると、熱中症や脱水症は経口摂取可能で軽症な場合は、実は医療機関に受診しても大した治療はありません。経口摂取可能であれば輸液の適応ではありませんし、特効薬というのも特になく、市販のOS-1等の経口補水液による経口補水療法がメインになります。補助的な効果を期待して五苓散や清暑益気湯等を処方することもありますが、市販で手に入りますし、必須薬ではありません。一方で、重症な熱中症や脱水症で経口摂取が不能な場合は、輸液の適応、また腎障害や筋障害がないか等の評価、心電図モニター、場合によっては入院加療が必要になります。当院も含め、クリニックでは即日の採血検査の体制がないところが多く、また当院は輸液設備や入院施設がありません。いずれにせよ、クリニックを受診することで出来ることがほとんどないということがわかります。以上の理由から、対応可能な医療機関を東京都医療機関案内サービスひまわり等を活用して探して直接受診していただくというのが一番良いと考えています。
最近、テレビ等で「夏血栓」という番組を観て心配になったという電話問い合わせを何件かいただくのですが、血栓症の正確な診断には、採血検査やエコー、造影CT等の検査が必要となります。東京都医療機関案内サービスひまわり等を活用して対応可能な設備がある医療機関を受診ください。テレビ等関係者には、毎年新しく話題性のある病名を作って現場を混乱させることではなく、事後対応も含めた責任ある仕事をお願いしたいものです。また、医療系の情報発信は情報を発信したい人が放送後まで責任を持って事後対応をすべきと当院は考えており、テレビ番組の内容に関して疑問や質問、不安や心配になったことがある場合は、まずはテレビ局にお問合せください。下記にコールセンター一覧表をまとめておきましたのでご活用ください。
・NHK:0570-066-066(NHKふれあいセンター)
・日本テレビ:03-6215-4444(視聴者センター部)
・テレビ朝日:03-6406-5555(視聴者センター)
・TBSテレビ:03-3746-6666(視聴者センター)
・テレビ東京:03-6632-7777(視聴者センター)
・フジテレビ:03-5531-1111(視聴者総合センター受付)
少し前になりますが、「血圧サージ」「隠れインフルエンザ」「デルタパワー」等には現場として対応に困りました。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長の五十嵐健祐と申します。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、医療法人化に伴い、循環器専門の医療機関として生まれ変わりました。我々の使命は「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」です。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、血管を守ることで予防が可能です。血管を守るとは、具体的に、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続をすることです。そのためには、夜間も土日でも通院しやすいように、夜間も土日も診療をオープンにし、循環器疾患の一次予防、二次予防のために診療を行っています。
しかしながら、我々の理念とは無関係に、ただ夜も空いていて便利だから、ただ土日もやっているからという理由だけで患者さんが殺到し過ぎてしまい、2018年冬、診療体制の継続が困難な事態に陥ってしまいました。2018年春、ゼロベースで、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもとに全ての診療体制の見直しを行い、2018年春には医療法人化に伴い、「お茶の水循環器内科」として循環器専門の医療機関に生まれ変わりました。今後とも夜間も土日も診療をオープンにし、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続、循環器疾患の一次予防、二次予防のために診療を行っています。心筋梗塞と脳卒中を防ぎ、「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」、これが我々の使命です。詳しくは上記ページに医療法人社団お茶会のミッションをまとめましたのでご覧ください。新しく生まれ変わったお茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
2018年4月1日、お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐
【具体的な診療範囲】
当院は循環器専門の医療機関です。循環器とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、抗血小板療法、抗凝固療法、心房細動を始めとする不整脈、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病、慢性心不全などの循環器疾患です。循環器の診療範囲を具体的にまとめました。
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・不整脈(上室期外収縮、心室期外収縮、房室ブロック、心房細動、他)
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理、二次予防、再発予防
・その他、健診の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器です。脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、脳卒中は脳神経内科や脳神経外科が診ることも多いですが、どちらも血管の故障の予防という意味では一次予防、二次予防としてやるべきことは循環器と共通です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病も循環器病のリスク因子という点で循環器の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器の仕事です。