2019/12/30(月)、冠血流予備量比(FFR)に基づいて冠動脈カテーテル治療の適応を判断する戦略の2年予後について検討した日本の研究「Two-Year Outcomes After Deferral of Revascularization Based on Fractional Flow Reserve: The J-CONFIRM Registry」の結果が発表されました。

2019/12/30(月)、冠血流予備量比(FFR)に基づいて冠動脈カテーテル治療の適応を判断する戦略の2年予後について検討した日本の研究「Two-Year Outcomes After Deferral of Revascularization Based on Fractional Flow Reserve: The J-CONFIRM Registry」の結果が発表されました。冠血流予備量比(fractional flow reserve: FFR)に基づいて冠動脈カテーテル治療の適応を延期(deferすること)の安全性について検討しました。「J-CONFIRM registry」を用いて、日本の28施設、FFRに基づいてPCIがdeferされた1263例、1447病変について2年間追跡しました。結果、平均FFR値は0.86(±0.06)で、一次エンドポイント(心臓死、標的血管に関連した心筋梗塞、標的血管の再灌流療法)は5.5%発生、FFRの低い値につれて有意に増加、特に近位部の病変で多く認めました。心臓死(0.41%)、標的血管に関連した心筋梗塞(0.41%)は稀でした。独立した予測因子としては、FFR値(0.01低いごとに HR 1.07 95%CI 1.04–1.11 P<0.001)、左主幹部病変であること、(HR 5.89 95%CI 2.72–12.8 P<0.001)、中程度から重度の石灰化病変であること(HR 2.49 95%CI 1.36–4.58 P=0.003)、透析中(HR 2.90 95%CI 1.11–7.58 P=0.03)、右冠動脈病変(HR 1.78 95%CI 1.02–3.11 P=0.042)が特定されました。論文では冠血流予備量比(FFR)に基づいて再灌流療法の適応を判断することは安全であろうとまとめられています。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCINTERVENTIONS.119.008355

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