2020/5/21、COVID-19と肺血管内皮炎、血栓、血管新生について調べた研究「Pulmonary Vascular Endothelialitis, Thrombosis, and Angiogenesis in Covid-19」の結果をまとめました。

2020/5/21、COVID-19と肺血管内皮炎、血栓、血管新生について調べた研究「Pulmonary Vascular Endothelialitis, Thrombosis, and Angiogenesis in Covid-19」の結果をまとめました。重症呼吸不全はCOVID-19の主要な死因です。病理学への関心は広がりましたが、COVID-19死亡例の肺周囲の形態学的、分子学的変化はまだ十分にわかっていません。COVID-19死亡例7例の剖検所見と、インフルエンザA型(H1N1)による二次性の急性呼吸促迫症候群で死亡した7例、年齢調整、非感染症の肺10例を比較しました。免疫組織化学的分析、CT画像、電子顕微鏡、腐食標本、遺伝子発現解析等を実施しました。COVID-19関連、インフルエンザ関連呼吸不全による死亡例では、組織学的パターンは血管周囲T細胞浸潤を伴うびまん性肺胞損傷でした。COVID-19感染肺に特徴的な血管像として、細胞内ウイルス、細胞膜破壊、重症血管内皮損傷を認めました。肺血管の組織学的分析では、微小血管障害を伴う広範囲な血栓を認めました。肺胞毛細血管内微小血栓(Alveolar capillary microthrombi)は、COVID-19でインフルエンザの9倍で、有意差(P<0.001)を認めました。COVID-19肺では、主に重積新生血管(intussusceptive angiogenesi)の機序による新生血管増殖は、インフルエンザの2.7倍で有意差(P<0.001)を認めました。血管新生はCOVID-19と重症インフルエンザウイルス感染症と区別する所見でした。一般化、観察研究の臨床応用、確定のためにはさらなる研究が必要と論文ではまとめています。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2015432
肺の病理像についてCOVID-19とインフルエンザを比較した報告です。微小血栓、血管新生が違いで、肺の毛細血管内の微小血栓は9倍差があったとのことです。


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