2021/9/1-9/3、オンラインで開催された「第7回ヨーロッパ脳卒中学会会議」にて、血栓回収療法前の血栓溶解療法の必要性について調べた研究「SWIFT DIRECT」試験の結果が発表されました。

2021/9/1-9/3、オンラインで開催された「第7回ヨーロッパ脳卒中学会会議」にて、血栓回収療法前の血栓溶解療法の必要性について調べた研究「SWIFT DIRECT」試験の結果が発表されました。8カ国、48施設、発症4.5時間以内の内頸動脈から中大脳動脈水平部の虚血性脳卒中408例を対象に、tPA投与せずに血栓回収療法を行うダイレクト群201例、tPA静注後に血栓回収療法を行うtPA併用群207例、90日後のmRS 0-2の割合の主要評価項目は、ダイレクト群57%、tPA併用群65%、群間差-7.3%(95%CI -17-2.1%)、事前設定非劣性マージン-12%を満たさず、非劣性には至りませんでした。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202109/571742.html

血栓回収療法前の血栓溶解療法の必要性について同様の趣旨の試験は、日本「SKIP」、中国「DIRECT-MT」「DEVT」、ヨーロッパ「MR CLEAN-NO IV」がありますが、非劣性の結果は一貫していません。ただ、血栓溶解療法で再開通が期待出来ずに、ダイレクトに血栓回収療法を実施したほうが良さそうな例というのは確かに存在しており、症例選択が大切なのではないかと感じます。

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