2021/1/20、コントロール不良の高血圧のデジタル介入、血圧評価のの家庭及びオンライン管理について調べた研究「Home and Online Management and Evaluation of Blood Pressure (HOME BP) using a digital intervention in poorly controlled hypertension: randomised controlled trial」の結果が発表されました。

2021/1/20、コントロール不良の高血圧のデジタル介入、血圧評価のの家庭及びオンライン管理について調べた研究「Home and Online Management and Evaluation of Blood Pressure (HOME BP) using a digital intervention in poorly controlled hypertension: randomised controlled trial」の結果が発表されました。「HOME BP」試験(Home and Online Management and Evaluation of Blood Pressure)は血圧セルフモニタリングとセルフマネジメントの組み合わせによってプライマリケアにおける血圧管理に対するデジタル介入を評価しました。イギリス、76施設、血圧治療中ですが、140/90mmHg以上、コントロール不良の高血圧622例を対象に、インターネット評価、主要評価項目自動確認非盲検無作為化対照試験を実施しました。血圧セルフモニタリングの最小化アルゴリズムのデジタル介入群305例、一律の血圧治療、外来、総合診療医による薬剤変更の従来治療群317例、デジタル介入群は血圧測定結果に応じてフィードバック、専門家に至適生活習慣の助言、動機付け支援を提供しました。高血圧の血圧目標、糖尿病、年齢はイギリスのガイドラインに従いました。主要評価項目は1年後、登録時の血圧、血圧目標、年齢等調整後の収縮期血圧の差としました。結果、1年後、552例(88.6%)のデータが入手可能、入力していない70例(11.4%)でした。平均血圧低下は、介入群151.7/86.4から138/80.2mmHg、従来治療群151.6/85.3から141.8/79.8mmHg、収縮期血圧平均差−3.4mmHg(95% confidence interval −6.1 to −0.8 mm Hg)、拡張期血圧平均差−0.5mmHg(−1.9 to 0.9 mm Hg)でした。結果は完全治療解析にて同等、有害作用は両群間で同様でした。試験費用のうち、血圧1mmHg低下あたり費用対効果比の増加は11ポンド($15, €12; 95% confidence interval £6 to £29)でした。血圧のセルフモニタリングによる血圧管理のデジタル介入「HOME BP」は、低い費用増加で、従来治療と比べて、1年後の収縮期血圧管理の向上につながりました。プライマリケアにおける実践は臨床ワークフローに合わせて、デジタル苦手な層への配慮が必要とまとめています。
https://www.bmj.com/content/372/bmj.m4858
家庭血圧のオンラインモニタリングは血圧管理に有用であったというオランダからの報告です。血圧1mmHg低下あたり15ドル相当と費用対効果についても解析しているところが興味深いところです。

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