2020/1/24(金)、ステント血栓症において右冠動脈と左冠動脈の臨床的特徴を比較した日本の研究「Comparison of Clinical Characteristics of Stent Thrombosis Between the Right Coronary Artery and the Left Coronary Artery: A Subanalysis of the REAL-ST Registry」の結果をまとめました。

2020/1/24(金)、ステント血栓症において右冠動脈と左冠動脈の臨床的特徴を比較した日本の研究「Comparison of Clinical Characteristics of Stent Thrombosis Between the Right Coronary Artery and the Left Coronary Artery: A Subanalysis of the REAL-ST Registry」の結果をまとめました。ステント血栓症(Stent thrombosis: ST)について、第2世代の薬剤溶出性ステントの登録研究「REAL-ST(Retrospective Multicenter Registry of ST After First- and Second-Generation DES Implantation registry)」のサブ解析を行いました。右冠動脈(right coronary arteries: RCA)と、左冠動脈(left coronary arteries: LCA)で違うがあるか明らかにするために、ステント血栓症307例、右冠動脈のステント血栓症93例、左冠動脈のステント血栓症214例を対象に、多変量解析の結果、右冠動脈のステント血栓症は、左冠動脈のステント血栓症と比較して、年齢が低く(OR 0.96 95%CI 0.93–0.99 P=0.01)、入口部病変が多く(OR 4.37, 95% CI 1.43–13.33, P=0.01)、分岐部病変が少なく(OR 0.05, 95% CI 0.02–0.12, P<0.01)、慢性完全閉塞病変が多く(OR 4.19, 95% CI 1.05–16.71, P=0.04)、プラスグレルの使用を有意に(OR 7.30, 95% CI 1.44–36.97, P=0.02)多く認めました。総死亡のは有意差はなかったものの、左冠動脈のステント血栓症で多い傾向(P=0.08)を認めました。詳しくはご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/84/2/84_CJ-19-0885/_article/-char/ja
右冠動脈か左冠動脈かでステント血栓症の特徴に違いがあるかを比較した研究です。左冠動脈のほうが重症例が多い印象がありましたが、有意差には至らなかったようです。

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